オタスケマンミーティング」を開催しました

2023年10月1日(日)にオタスケマンミーティングが開催されました。
今回はオタスケマン活動をする上で知っておきたいポイント と題して 元愛媛大学教員のルースバージン先生に研修を担当していただきました。先生は退職された今もボランティア活動をされておられます。

先生の長い教員生活の歴史においては特にボランティアで病院へ同行することが多く、その体験談には参加者も驚かされたり感動したりの1時間でした。
依頼者となる外国人に対してはステレオタイプでその人を判断しない。事前情報や学習は必要であるが、あくまで参考にとどめておく。情報通りではない。
最終的にはその人個人の問題となりその個人と真摯に向き合わなければならない、ということを先生ご自身も身をもって体験されたようでした。

先生は開口一番「オタスケマンは通訳者ではありません。そばにいてあげるアシスタントです。」
から始められました。

医療の現場での通訳はnativeの先生でも困ったことが数知れず発生したようです。初めて聞く専門用語に戸惑い、医師のアドバイスを受け入れられない外国人依頼者の自己主張の強さにも戸惑い、異性のサポートにも戸惑い等など。

しかし「オタスケマンは医療通訳者ではない、間違えないで欲しい、ボランティアのアシスタントなのです。」と続く先生のお話。日本に来て間もない頃、病院で、ただただ、手を握って何も言わずずっとつきそってくれた実習助手の人の話。どれだけ心強かったかという寄り添う必要性を特に外国人は感じているということばは参加者にも響いたようです。

まとめると
●言語変換アプリの発達した現代においては、ほぼ通訳の必要はない、依頼主にアプリを使って直接医師とコミュニケーションをとってもらうように勧める。専門用語は医師が話す。もう一度繰り返すのはオタスケマンの診察室での通訳は不要です。

●オタスケマンが診察室ですることは 医師と依頼者の間に齟齬をきたしていないかアンパイア的な役割をするべきで、軌道修正をするにとどまればよい。

●診察室に入ってもらうことが依頼者の一番の願いであり、そこの部分がかけると気持ちのわかる寄り添うサポートにはならない。
診察室での通訳を間違えると命にかかわるので責任をとれないとよく聞くがボランティアは責任を取る必要もない。そこは事前にはっきりと伝えて理解してもらっておけばよい。外国人は責任の所在をオタスケマンには問うことはない!と強いことばで結びました。

「みなさん、外国人が一人で病院へ行く心細さを想像してみてください。日本人でさえ心細い。まして外国人が体が弱って何をどうすればよいのかわからない状態。そんな時にそばにいて心の通うオタスケマンがいてくれればどれだけ心強いか考えてみてください。」と先生の話は続きます。

眼から鱗がおちたような瞬間でした。ミーティングが終わる頃には「肩の力が抜けました。背中を押されました。これから医療アシスタントができます!」と力強い言葉を参加者は残して散会しました。

 

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