「おうちの水剌間(スラッカン)で作ろう!韓国宮廷風料理」(2021年6月27日)

料理教室や韓国語教室の講師など幅広く活動されているカン・ヨンヒさんを招き、「おうちの水剌間(スラッカン)で作ろう!韓国宮廷風料理」をオンラインで開催しました。

今回はたっぷり2時間30分のイベント。食をテーマに、実際に皆さんにもご自宅で調理をしていただきながら、韓国や朝鮮時代の食事事情などについてご紹介します!

  

まず初めに韓国の食文化やマナーについての紹介です。
マナーは日本と似ている点もあれば、全く違う点もあるようです。
 ●茶碗は持たない
 ●汁物はスプーンを使う
 ●儒教の影響から、目上の人との食事では厳しいルールがある

また、キムチといえば白菜キムチが定番ですが、実は韓国には200種類を超えるキムチがあるそうです!
12世紀頃から食されていた単なる野菜の塩漬けに唐辛子が使われるようになったのは16世紀以降のこと。
朝鮮半島に唐辛子が伝来し、今のキムチになりました。

引き続いてお待ちかねの調理体験です!
今回「マッククス」と「エホバクジョン」に挑戦です。

「マッククス」とは蕎麦料理の一つで、韓国の東北部に位置する江原道地方の郷土料理として知られています。
マッククスは、スープの入った水麺、コチュジャンのタレで味付けした混ぜ麺など種類も豊富ですが、今回は野菜と和えて食べるチェンバンマッククスを作りました。

「エホバクジョン」のエホバクとは朝鮮カボチャのこと。
ジョン(チヂミ)は、魚、肉、野菜などに小麦粉と卵をつけて油で焼いたもので、今回は朝鮮カボチャに似たズッキーニを使ってジョンを作りました。

オンライン上で先生が作り方を説明し、一緒に調理していきます。
ご自宅のキッチンは使い慣れていることもあり、皆さん手際よく作業が進みます。

実はこのジョン(チヂミ)、韓国では雨の降る日に食べることが多いそうです。
理由は、雨の降る音がジョンを焼く音に似ていることから、ジョンが恋しくなるんだとか。
本日はちょうど雨なので、ジョンがピッタリですね☆
 

さて、皆さんの出来はいかがでしょうか?!
とてもおいしそうに出来上がりました!
お料理を前に、はいキ~ム~チ。

  

皆さんはお食事をしながら、朝鮮時代の食事事情についてお話を聞いていただきました。

朝鮮時代は身分階級によって大きく食事の違いがありました。
階級は大きく、両班→中人→常人→賤民に分けられ、おかずの品数も階級に応じて9、7、5、3種類と区別されました。
12種類のおかずが出されるのは王様だけで、水剌床(スラサン)と呼ばれたそうです。

また、王様の食事に携わる人、すなわち水剌間(スラッカン)で働く人たちは実は男性がほとんどだったという驚きの事実が!!
ドラマなどでは宮廷で華やかな女性たちがスラッカンで食事を作っているシーンをよく見かけますが、朝鮮時代の厳しい儒教社会では男性が主にその役割を担っていたのです。
確か、おいしいチャプチェで王様の心を掴み、見事に出世した官僚もいましたね。

そのあとは、食事に関する韓国語講座とクイズに参加していただきました!
韓国でよく耳にする「ご飯食べた(パプモゴッソ)?」。
長い歴史の中で食べ物に苦労をした韓国では、相手の安否を尋ねる一番の挨拶だったそう。
現在もよく使われる心あたたまる挨拶ですね。

  

最後は質疑応答コーナー。たくさんのご質問をいただきました!(抜粋)

Q 外で食事をしている風景をよく見かけるが、昔からそうなの?
A 私(講師)が子どもの頃も、よく外でも食べていた。韓国人は外で食べるのが好き。
  いつからかははっきり分からないが、食べ物に余裕が出来てからのことだと思う。

Q インスタントラーメンはみんな鍋のまま食べるの?
A 家族や友人と一緒のときは鍋で食べることもある。
  マナーとしては良くないので、誰と食べるかによって異なる。

Q 韓国で日本食は流行っている?
A 韓国人はみんな日本食が好き。普段辛い物を食べているので、時々あっさりとした日本料理が食べたくなる。

Q ヤンニョムソースはどれくらいもつ?
A 冷蔵保存で約2週間。ヤンニョムソースにニラを入れるのもおススメ。

皆さま長い時間お疲れさまでした!

講師のヨンヒさん、参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

おまけ:MICスタッフもイベント終了後おいしくいただきました◎

 

まつやま国際交流センター(MIC)では、不定期に国際交流サロンを開催しています。
随時ホームページやフェイスブック等でご案内しておりますので、次回をお楽しみに!

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